hygge liv! 人生を楽しむ

北欧・ヨーロッパを中心に、海外を飛び回り感じたことや、経験したことを書き綴るライフスタイルブログです。

6/02/2012

豊年虫 蘭の間

帝国ホテルや自由学園をF.Lライトとともに建築した、遠藤新の手がけた旅館が長野にあると知ったのは昨年、カード会社の会報からだった。ちょうど機会に恵まれ、千曲は戸倉山田温泉、笹屋ホテルへ向かう。

せっかくなのでライト系譜の建築を見る旅に。
まずはライトといえばタリヤセン、「軽井沢 タリヤセン」へ。


ヴォーリズ建築の「睡鳩荘」を眺める。
 


 アントニン・レーモンドが、 昭和8年に建てた 「夏の家」
ライトのもとで学んだ建築家だが、この美術館はコルビジェが原案のようで、確かにスロープや空間の使い方を見るとそれも頷ける。これがコンクリートだったらまさしくコルビジェそのものだろう。


そして笹屋ホテルへ到着。「豊年虫」は ここ笹屋の別荘。
2010年に改修し、旅館として営業再開したようだ。


「蘭」の部屋は、この豊年虫の中で最も格調の高い部屋。本間15畳に広縁、床の間、そして部屋風呂もかけ流し。


この部屋の源泉風呂は、改装は入ったものの、建設当初からずっとかけ流されているようだ。


 豊年虫の廊下は迷路のようになっている。8室全ての部屋から庭や池が臨めるように配慮されているらしい。ところどころに庭を臨むスペースが。


2階にはギャラリー、1階には茶室も。


茶室の入り口。丸い玄関に奥の丸窓が引き合い、それに茶室の直線が絡み合う。凄い。


料理は川魚、山菜を中心に、信州牛や野菜、とにかく質の良いものばかり。写真の豊年蒸しは絶品。





ここはもはや旅館というより、日本建築の巨匠の芸術作品といった感じだ。所々に匠の業が見られ、また部屋ごとに造りも違うため、また季節を変えて足を運んでみたい。